第10研究室


 古文書しく理解読解するために・・・

「分類・整理・保管」

 歴史学というのは、現在から遡り過去を対象とする学問で、現在に至るまで遺存されている過去の人間の営みを示す資料に基づいて考察されるものです。しかしそれらの資料も多くの場合、廃棄されたり、消失、焼失してしまって現在まで残ることなく、我々の目に触れることすらないものです。今日我々が資料として確認できるものとしては、人間が大地に加えた痕跡としての遺跡、建造物などの遺物、その他には言葉習慣風俗宗教などが無形の資料として残されています。
 人間は文明を発明し、音だけで伝える言語(言葉)から文字として残すことが出来るようになりました。資料として残された文字資料には、その性格上遺物に書き、或いは刻み込まれた銘文と文書のように主に紙に記されたものとに二分できます。この第10研究室(古文書解読研究室)では、すべてを「文書」としていますが、その中に銘文を区分けして分類しました。

 さて、古文書というものは、時には単純な私信や日記、また権利を認めるための重要な証書であったり、或いは明確な目的をもって作成された命令書や記録であったりして、その文書に関わった人々の当時の思いや考えていたことが如実に記されています。またその内容は性格上非常に断片的なものが多くて、一点のみで全てを把握することは難しいのですが、逆にそこには「名前、日付、地名、権利の所在、発生した事象」などが具体的にしっかりと書かれています。
 
 古文書を調査する場合、その内容や状況をより正確に理解するために、一緒に伝来したものを一つの「文書群」としてて全体の性格を把握する必要があります。そのうえで、文書は一点ごとに「
いつ」「誰によって」「どのような状況」で書かれたものなのかを明らかにするため、内容」「作成者」「宛先」「作 成年月日」「形式等を読みとり 、各カテゴリーごとに分類し、年代順に目録を作成していきます。こうして文書群全体の性格を把握した上で個々の文書を資料として活用していくのです。
 
 この第10研究室では、上記の手順によって解読した個々の古文書をそれぞれ分類整理し、二次的に利用可能な資料として保管することを目的としています。また既存の先行研究によって判明している事実も可能な限り盛り込んで、内容の把握に努めたいと思います。
 各史料の
リスト信長文書一覧「資料室」にあります。
 
こちらでは既に内容検討の済んだものの目録とその内容が保管されています。

信長文書の研究意義

 織田信長を研究するにあたって、その政権が信長による独裁体制をとっていたことから、信長個人の意志がその施策上に絶対性を有してたことは明白です。したがって、信長が発給した文書を一つでも多く蒐集し、その内容を確認、研究することは最も有意義なものであろうと考えられます。

10研究室内部構成表
 

発給文書

 

解読済み織田信長
発給文書目録

 

凡 例

分 類

 

 

解読済み関連文書
項目別目録

史  料

 

『信長公記』

 

凡 例

 

 

晴右日記

 

 

晴豊日記

 

 

 

  古文書講座

  古文書の書式(紙の使用方法)による分類

竪 紙
(たてがみ)
・・・・・ 竪文ともいう。折紙、切紙に対し全紙をそのまま横長に用いたもの。もっとも標準的な形で、正式の文書には必ず竪紙を用いた。

折 紙
(おりがみ)
・・・・・ 横に二折りにし、折目を下にして用いるものをいう。口上代用という意味合いがあり、文書が略式であることをあらわす。室町幕府奉行人奉書には、竪紙(たてがみ)と折り紙の使い分けがある。

切 紙
(きりがみ)
・・・・・ 一枚の用紙(竪紙)を切断して数葉の料紙として用いたもの。折紙を折り目から切断して用いることが多いが、その他にも様々な切り方がある。南北朝期以後、特に多く用いられるようになった。

  古文書の内容による識別
  

書札礼
(しょさつれい)
・・・・・ 書状を作成する際の礼式。書止文言、日付、宛所、敬語、上所、脇付、差出書、下付、封式などの諸要素に関するもので、差出人と受取人との社会的上下関係によって規定される。

●参考/新版 角川 日本史辞典(角川書店)

 漢文解読講座

  漢文体を解読するために
  

助字
(じょじ)
・・・・・ 漢文の中には「読まない字」というのがあります。これらは一般に助字と呼ばれていますが、まったく意味がないわけではありませんし、時には読みもあり、それなりに訳されます。知っておくと便利です。
(詳細

返読文字
(へんどくもじ)
・・・・・ 漢文は元は中国語なので、日本語とは文法的な違いがあります。日本語として読むためには、文字の順番通りに読むと意味が通じないことが出てきてしまいます。そこで文字の順番通りでなく、ひっくり返って読むようにします。このような文字のことを一般に「返読文字」と言います。
(詳細

●参考/第四版 新明解漢和辞典(三省堂)

資料室研究室

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